ゆるりと走る富士五湖制覇の旅~2速目~

ゆるりと走る富士五湖制覇の旅~2速目~

富士山、我が地元である東京からも見えるその雄大な姿を前に、「あの山を一周したい」と思わない者はいないだろう。そしてゆるキャン△を視聴した人間が富士を見に行こうと思うのは必然である。今回はしまリンに倣い50㏄で富士山を一周する旅の様子、その後半戦をご覧いただこう。

朝霧高原

本栖湖から139号線を南下してきた我々は静岡県に突入した。視界が一気に開ける。広陵とした草地に長く続いた平坦道が伸びていた。一目でわかる、最高のツーリングスポットだ。

高原というだけあって雲が近い。そして濡れた体に刺さる空気が8月のわりに冷たい。晴れていれば左には富士山、右には山々(毛無山?)が見えるが今回の旅では右側だけが見えていた。晴れている景色はまた次の機会に。本当に最高だ。

毛無山(たぶん)の神々しい姿
雲の圧力が凄まじい

高原の途中で道の駅「朝霧高原」に寄った。時間のせいなのか店は開いていなかった。俺は既に凍え始めていたので友人にタオルを借りて腹に仕込む。あったか~いコーンポタージュも腹に流し込み腹の内外からあっためる作戦を敢行した。こうかはばつぐんだ。

このあたりはキャンプ場や牧場が至る所にある。道の途中で遠くのほうに牛がいるのが見えた。こんなに開放的な場所で過ごす牛のミルクが美味しくない訳がない。しかしこれもまた次の機会に。ちくしょうめ。

うし

ぼちぼち陽が傾きはじめている。8月にこんなに凍えるとは思わなかった。急ぎ足で139号線を南下していく。しかし気分はアガっている。走るのが楽しい道なら当然だぜ。the pillowsの「MY FOOT」を口ずさみながらアクセルを捻る。

白糸の滝・音止の滝

しばらく進んでいったところで滝を見に行く為139号線を外れる。先ほど道の駅で調べておいた良さげなスポットだ。良く言えば気のいい、悪く言えば怪しげなおっちゃんの案内で駐車場にバイクを停めた。

案内所もある整備された観光スポットのようだ。上の橋側から白糸の滝のほうへ降りていく。滝の上には「お鬢水」なる湧き水があった。透明度が高い綺麗な水だ。富士を感じる。

近くには展望台があり白糸の滝を上から見渡せる。こいつはすげえ… 我々は近くで見ようとすぐに下に降りて行った。

展望台から
滝までの道に咲いていた 名前は知らん

圧巻だ。美しさで言えば今まで見た滝の中でも最高かもしれない。滝つぼと川を囲むようにして崖上から水が緩やかに落ち続けている。神様が神社以外に住むとしたこんな場所だろう。俺は滝マイスターでも滝マニアでもないので日本各地にある滝の素晴らしさは知らないが、日本滝百選に恥じない名瀑であることは確かだ。胸の高鳴りがその証拠に成りえる。間違いねえよ。

息を吞むってのはこういう景色の為にある行為だな
時間が遅いせいか人が少ない 神秘的な世界である
画質が悪すぎて申し訳ない 自分の目で確かめるといい

川を渡り階段を上ると売店らしきものがあるが当然開いていない。その向こうには音止の滝があった。

こっちは白糸の滝と異なり一本の滝が噴き出すように轟音を奏でている。音止の滝とはよく言ったものだ。豪快な水の勢いは周囲の音を遮断して鼓膜に訴えてくる。こちらは迫力という点で最高かもしれない。ここで修業すれば頭皮がなくなるがヤムチャを倒せるようになるだろう。

画像だと音が伝わらないのが残念 自分の耳で確かめるといい

写真だと明るく見えるがここで既に陽は落ちていた。宿は箱根にしようと決めて先を急ぐことにする。夕食の為に富士市へ向かう。2つの滝には大満足だ。機会があれば今度はもっと昼に行きたいね。

414号線を南下していく。高度的にも下っているので陽が落ちたにも関わらず気温は上がったのを感じた。ついでに一気に交通量が増えた。ひたすら進み富士市へ突入する。

そして「さわやか」富士鷹岡店に到着する。事前にネットで調べ比較的空いている店を選んできたのだが、それでも混んでいた。

具体的なメニュー名は覚えていないがとにかくハンバーグを頂いた。たぶん俵ハンバーグだったと思う。美味い。確かに美味い。チェーン店とは思えないクオリティである。しかし「さわやか」は静岡県にしか展開していないらしい。なぜなんだ…

夕食に大満足、そのまま眠りこけたい気分だったがここから箱根を目指す。

箱根峠

富士市から箱根峠を経由して箱根湯本を目指すのだが、最も分かりやすいのは国道1号線を東に向かうルートだ。しかし交通量が多く走っていいのか悪いのか分からんバイパス的なところも多い1号線は使いたくないので、裏道っぽい22号線を使うことにした。

22号線はほぼ住宅街を縫うような形で、しかも細い。街灯も少ない為暗い。一日中運転していて疲労が来ている。そして眠い。何重苦だよって感じだがとにかく進んでいった。脇を歩いている人もいるのでここの運転はかなり神経をすり減らした。

1時間以上かけて長く苦しい22号線を抜け、沼津の北で1号線へ合流した。道が一気に広く明るくなって交通量が跳ね上がる。そのまま三島を過ぎて箱根峠を攻める。

峠を登り始めたところから交通量が減った。暗い。エンジンが唸りを上げるのに比例してガソリンが消費されていく。峠から三島方面に降りたことは何度かあるが三島側から登るのは初めてだ。急勾配やな。

道のすっきりさからか、峠にはあまり時間がかからなかった。俺は熱海箱根峠線の20号線で夜景を見ようと提案。20号線を入ってすぐのところに夜景スポットがある。

画質… とにかく綺麗だぜ

良い感じの景色によって若干の体力回復。夜間の運転は体力の消耗が著しいのでこういうの大事。ここから箱根湯本を目指す。

箱根峠に戻り芦ノ湖へ。外灯はまばらで暗い。芦ノ湖にはすぐに着いた。芦ノ湖の箱根神社、第一鳥居はどっちの方角から通ってもゴール感があるね。弱虫ペダルのせいだろうね。

芦ノ湖からは箱根旧街道(732号線)を使い箱根湯本に向かった。この道から外灯がなくなった。暗いというレベルではない。だ。

1人だったらこの道は走りたくない。雲が多く月明かりもないのでバイクのライトだけが頼りだ。試しにライトを切ったが視界一面が黒。俺は道路上で動物に出くわした場合をシミュレーションしながら走った。なら下りが遅いから坂を下って逃げよう…鹿ならクラクションで驚かせよう…なら、、、諦めよう。

そんなことを考えながら夜道を駆け抜けた。恐怖感はあったが終わってみれば楽しかったと言える。無事箱根湯本にたどり着き、温泉「天成園」へ直行する。時刻は24時を回る少し前だったと思う。

まあまあ疲れ切っていた我々は半分寝ながら温泉に溶ける。風呂の脇で寝そべっていた時に流れ星を見た。そして休憩スペースで一夜を明かした。

箱根湯本・小田原

晴れておる… さわやかすぎる朝を神に感謝しながら起きた。嘘だ、普通に起きた。

旅は2日目に突入。

宿の庭にマイメンがいた

8月末だろうが夏の日差しはシューゾウのように激アツである。そんな暑さの中、我々は出発した。

箱根湯本から早川沿いに138号線で小田原へ。空気がうまい、いや、んまい。こんな朝にはハイロウズの「夏なんだな」で決まりだ。

小田原はすぐだ。我々は海を見ようと小田原の南に位置する御幸の浜へ出た。綺麗なビーチで人はほぼいなかった。平日だからかな。

箱根方面の景色
高速道路の下をくぐると海 ワクっとする光景やな

潮の匂いが鼻以外の五感も刺激してくるね。全てを忘れて海の中に飛び込みたかったが「遊泳禁止」みたいな看板があった。こんなことがあっていいのか。後ろ髪を引かれるような思いで海を後にする。プンプンだ。

ここからはヤビツ峠を経由して家に帰る計画を立てた。小田原から海沿いを進み二宮駅の手前辺りから北上する。秦野市街を抜けヤビツ峠に向かう70号線へ。峠に向かう前にコンビニでおにぎりとクーリッシュ(バニラ)を購入。俺の夏の運転スタイルの一つである「クーリッシュちゅぱちゅぱ運転」だ。要はクーリッシュを咥えて走るのだ。みんなもぜひ試してみてほしい。

ヤビツ峠

峠までの道は何度も走ったことがあるが、道志と同じで何度でも楽しい。晴れの日は特に。峠の手前辺りには「菜の花台展望台」がある。ここは有名な夜景スポットであり、相模湾を一望できるベリーナイスな場所だ。日の出も美しいらしい。いつか見に来たいものである。

展望台からの景色 下は秦野市(たぶん)
展望台からの南西の方角(たぶん) 

70号線に入った時点で、電光掲示板には先日の大雨の影響でヤビツ峠から宮ケ瀬湖に抜けるルートは通行禁止になっているらしいことが分かっていた。なんとなく「行けんじゃねえか?」と思い峠から少し行くと「通行止め」となっていたので引き返した。あんまりだ。

時間があるので菩薩峠駐車場の方に行ってみた。バイクを止めて少し登山道を歩いてみると心をくすぐる景色が現れた。

なんだあれは

行ってみるとパラグライダー用の丘みたいだ。当たり前だがたいへん良い景色である。

こんなとこから飛んでみたいもんだ
雲が落とす影を見ることが出来る
友人を被写体に主人公感のある写真が撮れた
写真を撮ってる場所はこんな感じ 柵などはない

草地に寝転がってみれば何にも遮られない空を見ることができる。呼吸するたびに煩わしさやストレスみたいなものが体から吐き出されるようだ。肺一杯に山の空気を吸い込み駐車場に戻った。

宮ケ瀬湖

ヤビツ峠から来た道を引き返した。ここからは246号線を使い伊勢原市へ。交通量は言わずもがな多い。伊勢原市で左折し64号線を使って清川村を北上する。普段なら129号線を使うが、こっちのほうが道がおもしろそうだと思ったので。実際こっちのほうが楽しい。田舎道といった感じの景色を暑い空気の中走り続けた。かなり端折るが宮ケ瀬湖に着いた頃には陽が傾き始めていた。

宮ケ瀬湖には停まらずそのまま帰路についた。宮ケ瀬湖からの帰り道は慣れたものである。長かった富士五湖の制覇の旅は終わりを迎えた。

1日目に走った距離はこれまで運転してきた中でもかなり長いほうになった。最終的に我々は津久井湖→山中湖→河口湖→西湖→精進湖→本栖湖→芦ノ湖→宮ケ瀬湖と8つの湖を制覇した。やはり一人旅とは違い暗い道でも走る気になるし、心強さがあった。ソロにはソロの魅力があるが、グループにはグループの魅力がある。とにかく楽しい、満足感のある旅だった。

しかし今回の旅では富士山を見ることはどの湖でも叶わなかった。次回はソロで富士五湖制覇をリベンジした旅の様子をお届けする。それではまた次の旅で。

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