奇跡の逆さ富士に出会う旅 ー奥多摩・丹波山小春編ー

奇跡の逆さ富士に出会う旅 ー奥多摩・丹波山小春編ー

この旅の先週に、俺は飯能に桜を見に行った。しかしそこではまだ一分咲き程度で、開花にはまだ時間が必要だった。その一週間後、桜を見るリベンジに旅に出る。例によって「大菩薩ラインを走りたい、途中で桜見れるでしょ」というざっくりした計画のみで走り出した。

今回はその一歩目。奥多摩から大菩薩ラインを走る様子をご覧いただこう。

奥多摩への道

時は2021年3月末、桜を見たい、大菩薩ラインを走りたいという思いから、朝の8:30に家を出発した。地元八王子からまずは奥多摩を目指すために北上する。

天気はスカイブルーに程よく雲が乗る最高の天気だ。そのためか花粉も猛威を振るっている。鼻水と涙の調子も悪い意味で絶好調だ。要は絶不調だ。

少しひんやりとしているが、3月の元気になってきた日差しが空気をやんわりと暖めている。そしてここ八王子で最初にして満開の桜に出会った。

その名の通り浅い浅川

青空を背景に薄いピンクがよく映えている。完璧だ。今回のツーリングではどのくらいの桜に出会えるか、既に気分はノリ始めている。脳内BGMに藍坊主の「春風」。微かに感じる暖かさに行先を聞いてみよう。

16号線を北上して途中で166号線に入る。そのまま新滝山街道を横切り、あきる野方面へ進んでいく。朝から何も飲んでなかったのでコンビニで一服を決めた。

午前の空気だねえ

あったか~いココアが空きっ腹に染み渡る。ブラックサンダーを頬張りコスパ◎の朝飯を終えて、カカオの妖精と化した俺は走り出した。

五日市街道へ入り、さらに進んで滝山街道を北上。スタンドでガソリンをぶち込むと、ここでも桜が咲いている。

満開手前くらい

やはり桜というのは味気ない道だろうが華やかにしてくれるパワーがある。

あきる野を越えて青梅に入る。ここからは45号線で西へ西へと進み、奥多摩を目指して一気に山深くなっていく。

多摩川沿いの道をまったり走っていき、橋フェチにとってはたまらない橋が現れる。当然の如く停車して橋を眺めに行った。馬鹿と煙と俺は高いところが好きなのだ。

ナイスなT字路
おくたまおおはし

橋の向こうにはJR川井駅と411号線。ちなみにこっちの45号線をそのまま進んでも411号線に合流するのでどっちでも奥多摩には行ける。

奥多摩大橋という名前だけあってデカい橋だ。ペコもこの高さでは「I can fly!!」と叫ばないだろう。下を流れる多摩川では、釣り人たちがまったりと過ごしていた。

ここで見る朝日は綺麗だろうな
東京湾まで行ってらっしゃい

橋の景観を楽しんだ後に橋を渡り411号線を西へ。先ほどの45号線と合流し更に進む。信号がぐっと減り、快調に飛ばしていく。脳内BGMはピロウズの「No Surrender」。サビのリズムにエンジンを同調させて、見えている景色全部がオーディエンスになる。

途中で谷の下の方に橋があるのを見つけたので、わきの坂を下ってみた。小粋な橋でなんというか無駄なものがない。さっきの奥多摩大橋が3LDKならこっちの橋はワンルームである。河原からみると綺麗なアーチ橋のようだが、今回は降りなかった。次回は降りてみよう。

すんにわばし

道路からはかなり高低差のある渓谷だ。この先には鳩ノ巣渓谷、さらに先に小さなダムがある。そっちにも寄り道をしてみた。ダムには簡素な展望台が。

下にダム
しらまる?ダム

写真には写っていないが作業員の方々が何やら作業をしていた。規模はないが高低差はあるので見ごたえは中々。ちなみにダムの内部(魚道)にも入れるのだとか。柵があるとはいえ、ここで悪ふざけをする奴は万死に値する。

ダムの下側 高い
駐車場もあるよ

渓谷の神秘的なパワアを頂戴し、奥多摩湖へ。

トンネルをいくつか抜けて奥多摩駅を過ぎ、うねうね走って更に数多のトンネルを抜け奥多摩湖に到着。駐車場にバイクを停めた。

奥多摩湖

過去に車で何回か、バイクでは一度来た。通算何度目かは分からないが予想通り人は少ない。社会科見学らしき中学生の一団がいたが、それ以外にはちらほらといった感じだった。人が少ないのは願ったり叶ったりである。

おくたまこ
休憩所

写真の奥にあるお手洗いで先ほどのココアを排出。ダムの方へ行ってみる。

水門の裏(?)側

写真の水門の上を渡る。さっき休憩所から見たときは分からなかったが、今日は水位がかなり低くなっていた。つい最近放出したのか、単に雨が少なかったのか、普段見えてない所までダムのコンクリートが露出している。奥多摩湖を擬人化したら今のおしっこ真っ黄色だろう。

水門の表(?)側

水門を渡り歩いていくと、ダムの本体的な奴が現れる。奥多摩湖の顔はどこかと聞かれたら、たぶんここなんだろう。

おごうちダム

途中にはポツンと桜の木がある。この辺りだとまだ桜は開花しきっていない。そしてファンタジー感溢れる階段が。奥多摩湖底に繋がる伝説の階段だろうか。湖の底で全長100mうなぎが宴を開いているとか?こんなにでかい水溜まりなのだから、訳の分からん生物がいてもおかしくない。とにかく好奇心をくすぐる階段である。

先はどうなっているんだろう

ダムの真上を歩く。右に湖、左が渓谷になる。思わず走り出したくなるような直線だ。BGMにRADWIMPSの「風たちの声」。耳から入る音が足に伝播していく。

わあー!!

写真に見えている建物は展望塔なのだが、このご時世の影響で閉まっている。以前入ったことがあるが、ダムを更に高い位置から見れるので、奥多摩湖に来た際はぜひ行ってみてね。

ダムの下はこんな感じ。バキバキに高いので少し恐怖感がある。

こういうのは写真だといまいち伝わらんね

ダムの上を渡り切り広場の方へ。こちらから見ると高さがよく分かる。

こうしてみるとたっけえな

大体150mくらいらしい。坂とも壁ともつかないギリギリな角度である。凹凸があれば登れそう。恐怖に勝てば。

広場の向こうには右に遊歩道。左に展望広場へと続く道がある。展望広場には行ったことがなかったので、見に行ってみることにした。

普通に山道っぽいところを歩く。何と「熊出没注意」の看板が。冬眠を終えた熊となれば、さすがの俺でも美味しく頂かれるだろう。熊除けの鈴などあるはずもないので、拍手しながら歩いた。実際相模湖などでも出ると言うし、滑稽ではあるが警戒するに越したことはない。かもしれない運転で行け。

ここで出くわしたら奥多摩湖に飛び込もう

サクッと頂上広場に着いた。微妙に木々が囲んでいるので、ちゃんと見渡せるわけではなかった。しかしながらベンチがあるし、日差しが暖かい。ここで食べるサンドイッチは美味いだろう。

風がいい感じ

とりあえず一服をキメた。頭上にはなぜか二羽の鳶だか鷹だか分からんが鳥類が旋回している。俺の手元のアイコスを食い物と勘違いして狙っているのだろうか。アイコスをひったくられては堪らないので、しばらく睨んでいたらどっかに飛んで行った。すまんな鳶or鷹ども。飯は自分で調達するといい。

写真の真ん中にある朽ちた丸太には、春の到来を喜ぶ二ホントカゲが。尻尾が青緑にキラキラしていて大変に美しい。カメラを構えたら丸太の中に逃げていった。

けっこう歩いてきたな
こっちは木が多い

しばしの休憩を楽しんだ後、展望広場を下りる。ちなみに中腹にも広場がある。そっちもベンチがあるし展望広場より広いので、上まで行くのが面倒な人はここでサンドイッチを食うといい。問題があるとすればうんこだ。

そこらじゅうにフン

鹿の排せつ物を踏まないように気を付けながら戻る。遊歩道の手前には工事殉職者の慰霊碑と、そのそばに桜が何本かあるが、こちらもまだ開花しきっていないようだった。桜前線は三頭山で足止めを食らっているらしい。

のんびり咲くといい

小河内ダムを渡り駐車場に戻った。なんやかんや一時間くらい歩き回ったが、これでも奥多摩湖の端っこをうろうろしただけである。奥多摩湖を丸ごと楽しむには一日がかりになるだろう。

とはいえ今日の目的は大菩薩ラインを走ることなので出発。奥多摩湖沿いに411号線を西へ。

留浦浮橋

奥多摩湖沿いの道はうねうねとしていて楽しい。そもそも奥多摩湖は正式名称が小河内貯水池と言うだけあって、川を堰き止めて作られた人造湖なので自然にできた湖と違い、入り組みまくった形をしている。その為どこから川でどこから湖か見ただけでは分からないだろう。

また、いろいろな川が奥多摩湖に合流するため橋が多い。とりあえず写真である。

まだ奥多摩湖

奥多摩湖によって沈んでしまった村があることを考えると複雑ではあるが、こういった景色が新しくできたことは喜ぶべきなのだろうか。何にしてもそういった側面も含めて景色があるし、走れることを忘れないよう心掛けたいものである。

写真の道を直進して進んでいくと、なにやら水の色がおかしなことになっている場所が。それまで緑がかったコバルトブルー抹茶オレに変化している。何がどうなってそうなったのか全然分からんが中央の仕切が何か悪さをしてるんだろう。

なんじゃこれ

このすぐ先には留浦浮橋(とずらうきはし)がある。その名の通りドラム缶的なもので浮いている。以前にも来たことがあるが、やっぱり水の上に立ってる感があるので面白い橋だ。ダムができた際に対岸との通行の為に作られたそうだ。もちろんこの日も行ってみた。駐車場もあるので来やすい場所である。

近くに食堂もある
風で湾曲してる

風を遮るものが何もないので冬の真夜中に来たときは寒さで死にそうな勢いだった。この日は暖かいがやはり風の影響は否めない。それもこの橋の面白さの一つである。「水遁・水龍弾の術」の修行に最適な環境だ。

川に見えるがギリで奥多摩湖のはず
めちゃ揺れるのでアトラクションっぽい

この辺りは紅葉が綺麗なので、来るなら秋がベストかもしれない。奥多摩湖に行くならここまで来ることをおススメしたいところ。すぐ先に山梨との県境があるので東京都の最奥の道路でもある(たぶん)。夜なら星がめちゃ綺麗だ。

ちなみに橋の向こう側は獣道があるが、特になにかあるわけではないので橋を楽しんだら引き返せ。

湖の匂いを360°すべての角度から吸収して満足した。そして再び出発。山梨県へ突入する。

大菩薩ライン 丹波山村

だいぼさつライン

奥多摩と甲州を結ぶ大菩薩ライン。奥多摩の先はバイクで来たことがないので初めての道である。丹波川沿いの渓谷を走るが標高は少しづつ上がっていく。それに伴い気温は少しづつ下がっていく。

程よい直線とカーブが続く、ツーリングにばっちりな道だ。「汚れた英雄」がちらつくカーブを斜めになりながら攻める。気持ち的には鋭角に走っているが、実際は鈍角だろうな。

気持ちだけはこんな感じ

しばらく走ると少しづつ視界が開けていき、丹波山村の民家が見え始める。すると前方の山の上に小ぢんまりとしたを発見。以前友人と車で来た時に、日本一長いローラー滑り台を楽しんだのだが、恐らくその時見たものと同じだ。

ちなみに展望台みたいになってて、中に入れる

ここからすぐ先に道の駅「たばやま」がある。そちらで昼食にしようとバイクを停めた。

綺麗な道の駅で丹波川を臨むナイスな立地だ。とりあえずの一服。

たばやま村
左上に見える道路から来た

道の駅は幸いにも開いていた。最悪閉まっていることも想定していたが運がいい(調べろ)。売店でご当地マスカットキャラメルと謎の銘菓を買い、近くの食堂へ。

メニューは色々あったが、河口湖で結局食べなかった鹿バーガーをチョイスした。店内でも食べられるが、河原で食べようとテイクアウトに。

んまい

鹿肉は牛とも豚とも鶏ともつかない、、、まあ上手い形容が見つからないが美味いよ。甘辛いソースがよく合う食べ応えのあるバーガーだった。

河原に降り、川の音を聞きながら午後の日差しを浴びてバーガーを貪る贅沢な時間を過ごした。川の水は予想通り冷たい。そのまま飲めそうな勢いだ。じっくり観察してないが魚影は見えなかったと思う。俺の登場に気圧されたのか、単純に生息してないのか分からん。綺麗な川だし何かしらいるだろう。

泳ぐには浅いな
川遊びが捗るな

そしてこの吊り橋。もちろん渡らせて頂こう。

吊り橋の向こうには丹波山温泉「のめこい湯」がある。営業はしているみたいだったが、まだ慌てるような時間じゃない。そもそもここで温泉に入ったら甲州に行く気にならない。温泉は精神が生き返るが思考能力は低下する。

良い橋だあ
のどかだ

橋からは桜が見えた。まだ丹波山の桜も開花しきっていない。桜前線は大菩薩嶺で足止めを食らっているらしい。

橋を往復して優雅な休憩に満足。時刻は14時を回った。ここから大菩薩ラインを更に西へ進み甲州へと向かう。

次回は大菩薩ラインから走り回る様子をお届けします。逆さ富士まではまだまだ長い道のりですがご容赦ください。見てもらえると嬉しいです。

~残寒の柳沢峠越え編へ続く~

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