夏の終わりの東京→京都制覇の旅 ~1速目~

夏の終わりの東京→京都制覇の旅 ~1速目~

時は2019年の9月末日、以前より行きたいと思っていた京都に向けて、我ながら無計画な旅がスタートした。

地元八王子市をスタートし、ゴールをざっくり京都と設定した。あまりにもいい加減に始まった旅であるがその模様をご覧いただこう。

こんにちは

今回使用する原付は愛車であるスズキのアドレスV50。大学一年生の時に通学の為購入したものだが使用年数は既に10年を超えている。

原付の寿命は大体4~5年と言われているらしいので、我が愛車は人間で換算すると還暦どころか米寿くらいになっていることだろう。そんな老人を500km近く跨って走らせるのだ。

旅の少し前にタイヤとオイルは交換していたのでやや若返ってはいるが。

年齢はさておき、着替えを適当に詰め込み普段より膨らんだリュックを背負って出発。

時刻は午前9時。この時点では京都まで行くか正直言って悩んでいた。しかしとりあえず箱根あたりまで行ってから考えようとアクセルを捻ったのである。天気良かったし。良くも悪くも始めてしまえば後はどうとでもなる。

まずは南下、国道129号を南下して厚木を目指す。このあたりの道に関してはよく走っているので特に書くことはない。フツーの国道だし。

厚木駅を過ぎて厚木IC手前で国道246号に入る。普段箱根方面に向かうときはそのまま南下して平塚から国道1号の海沿いを走るが、今回は距離を縮めようと246号をチョイスした。

秦野市まで来た辺りでやっぱり海を見ようと思い南下。結局1号に出て小田原から138号で箱根湯本へ。だって海を感じたいじゃない。あんまり見えないけど。

箱根湯本に着きコンビニで一服。ここから箱根旧街道である732号で芦ノ湖へ。何を隠そう水曜どうでしょうのファンである私としてはその足跡を辿るのも楽しみの一つである。

エンジンが年老いた唸りを上げる中、いろは坂のようなカーブの急勾配を攻める。天下の剣と名高い箱根の山を50ccで越えていく。滑稽な画ではあるが、晩夏の風と日差しが大変に気持ちよかった。

芦ノ湖から箱根峠へ。再び1号線に入り箱根の峠に着く。時刻は正午を過ぎ、ここで本当に京都まで行くのかを考えていた。

ここから400km以上の道のり使い古した50ccで、さらに必要最低限の装備で行けるのかを考えたらアクセルを握る手が緩むのである。

夜の山道を一人、バイクで走ったことがある人なら共感してもらえると思うが、あの不安に近いものがあった。走ったことのない道や知らない道なら特にそうだ。

ちゃんと帰れるのか?」「今バイクが故障したらどうしよう」といった感情が暗さと相まって怖くなる。

この時はばっちり晴れていたが、そんな怖れがなんとなく付いてまわっていた。ここで引き返すなら簡単だったし。

どうしようかと迷いながらも俺は歌で気分を盛り上げようと思い立った。峠を三島に向かって下りながら口ずさむ。そこでこの旅の最高のアクセントになったのがthe pillowsの「crazy sunshine」である。

サビの最後のフレーズで「何も不安じゃない」と口にした時、目の前には青空と太平洋と静岡の街並みが広がった。同時に不安が溶けて後方の空に吸い込まれていく。気分の高揚を感じ、二度目のサビで今度は叫んだ。

何も不安じゃない

あまりに単純な野郎だと自分でも思うが、 本当にその1フレーズが俺自身のガソリンになった。冗談じゃなくどこにでも行ける気分だった。運転しながら何かしら口ずさんでいるのはいつものことだったが、この時は耳ではなく心臓に言葉が入っていくようだった。大袈裟な表現だが、普段通りの日常を置き去りにして本当の旅が始まった瞬間である。

京都まで行く決意が固まったところで太平洋を臨みながら静岡、三島市に入る。どうでしょう軍団が寄り道していた柿田川公園に俺も寄り道した。

富士の湧き水とあって作り物みたいに綺麗だ。着色料なしでこの青さとは恐れ入った。公園は存外広く噴水や芝生の広場もあり、売店では豆腐のスイーツを頂いた。健康的に美味かったが写真撮るの忘れてた。ともあれ非常に美しい公園なので三島市に立ち寄った際はぜひ足を運んでみてほしい。

ここからは国道1号を西へひたすら進むのだが、一つ問題が発生する。バイパスである。

原付では走れないバイパスをかわしながら行く必要があるわけだが、初めて走る道だと原付で通っていいのかよく分からないことが多々発生する。走りながら標識だけで判断するのは意外と難しいのだ。判断に迷う道はその都度止まって調べたり別ルートを探したりする為、この辺りから進むスピードが落ちた。1号に詳しい方はぜひご教授願いたい。

交通量が多く景色的にあまり面白くない為、三島市→沼津市→富士市を380号の海沿いを走る。途中海岸に出たところで駿河湾と伊豆半島をゆったり眺めることができた。

堤防に寝転がってみると雨が降ったわけでもないのに虹を見ることができた。ふつくしい。富士山側は雲がかかり見ることは叶わなかったが、なんともノスタルジーな風景である。

富士川を越えて静岡市へ、日が傾いてきていたのでここから特に寄り道はせず静岡市街へ向かう。駿府城に行きたかったが静岡市街に入った時点で日は暮れていた為断念。また今度見に行こう。

時刻は午後7時半。先ほど予約した静岡駅から程近いビジネスホテルへ。一日目の走行を終えた。次回は静岡→愛知の道のりをお届けする。この駄文にお付き合いいただき感謝する。願わくば次回もぜひご覧いただきたい。

~2速目に続く~

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